前回の記事で3COINS スリーコインズ 卓上USBボトル加湿器のレビューをしましたが、今回の記事は同じスリーコインズ加湿器ラインナップである"充電式ポータブル加湿器"との比較をしてみました。
卓上USBボトル加湿器のレビューはこちら
外観
充電式ポータブル加湿器の外箱です。
価格は税抜きで2,000円で、卓上USBボトルにプラス1,000円になります。
本体です。
USBコードと交換用の吸引軸が1本付属しています。
仕様
充電式ポータブル式加湿器の仕様になります。
※( )カッコ内は卓上USBボトルの数値です。記載が無い項目に関しては比較対象外としています。
電源:DC5V 0.9A (DC5V 0.3A)
消費電力(約):4.5W (1.5W)
充電電池:リチウムイオン電池3.7V 1200mAh
電源コード(約):USBコード 0.7m (1m)
充電時間:2時間
加湿能力(約):30ml/h ±15ml/h (30ml/h ±20ml/h)
タンク容量(約):700ml (500ml)
寸法(約):103×103×138mm (83×83×161mm)
重量(約):415g (95g)
材質:本体 ABS タンク PC
卓上USBボトル加湿器と比較
卓上USBボトルとの比較を一覧表にしてみました。
充電式ポータブル | 卓上USBボトル | |
ボタン類 | 電源ボタンあり (ライトボタン連動) | なし |
USBコード | 脱着式 (本体側micro USB-B) | 脱着不可 (フタに固定) |
USBコード長さ | 0.7m | 1m |
電源 アダプター | 付属なし (電源側USB-A) | 付属なし (電源側USB-A) |
オートオフ | 8時間 (USB電源接続時のみ) | 8時間 (USB電源接続) |
バッテリー | リチウムイオン電池 3.7V 1200mAh (連続5時間稼働) | なし (USB電源供給のみ) |
加湿能力 | 30ml/h ±15ml/h | 30ml/h ±20ml/h |
水タンク容量 | 700ml (実質750ml) | 500ml (実質540ml) |
ライト | 2段階調節 | なし |
卓上USBボトル加湿器と比較した結果、僕は今回の充電式ポータブル加湿器をおすすめします。
これについて、僕が使った感想を含めて順に解説していきます。
※ここからは、充電式ポータブル→ポータブル式
卓上USBボトル→ボトル式
と略して記載します。
ボタン類
ポータブル式は連続運転、間欠運転(一定の感覚で噴霧)の切替と電源のON、OFFが出来るスイッチはありますが、ボトル式にはスイッチ類が無く、電源側USBコードの抜き差しでON、OFFになります。
電源側のUSBの抜き差しよりもスイッチがあるポータブル式の方が便利でした。
USBコードの脱着
ポータブル式は本体とコードが外れる脱着式です。
ボトル式はフタからコードが配線されている為、本体からは脱着出来ません。
なので配線ごと持たないと持ち運び出来ないので移動に不便を感じました。
USBコードの長さ
ポータブル式よりもボトル式は30cm長いので使用環境によっては便利だと思います。
電源アダプター
両製品共にセット内容にはUSB電源アダプターは付属していません。
電源側のUSBは共にType-Aです。
電源は両方とも5Vなので同じですが、Aアンペアの数値だけは違います(ポータブル式は0.9A、ボトル式は0.3A)
いずれにせよ、両製品とも出力5V 1A以上のUSB電源アダプターで使えます。
これはノートPCのUSBに差し込むか、スマホ系やIQOS系など充電する時の電源アダプターで十分使えます。
※電源アダプター(USB給電規格)の細かい解説について割愛しますが、5V 1A以下の電源アダプターは現代ではあまり使われていませんので、特に気にする必要はないかと思います。
僕はUSBポートが沢山ついた物で使用しています。
さらに、ポータブル式は本体からUSBが脱着できる仕様で接続はmicro USB Type-Bになります。
下図は本体側micro USB Type-Bの差し込み口です。
ゴムカバーが外れる仕様です。
オートオフ
共にオートオフ機能があり、約8時間経てば自動的に電源OFFになります。
ただし、ポータブル式は電源に繋がっている状態でないと8時間稼働しません。
電源に繋げず、ポータブル(バッテリーのみで稼働)だと稼働時間は5時間となっているので注意して下さい。
バッテリーの充電時間は2時間となっています。
加湿能力
ポータブル式の加湿能力は30ml/h ±15ml/h、ボトル式は30ml/h ±20ml/hとなり、基本の加湿量は同じ30ml/hです。
運転時の蒸気はこんな感じ。
※閲覧環境で蒸気の見え方は変わるので参考程度にどうぞ。
加湿量30ml/hについて
例えば、加湿量30ml/hをプレハブ住宅の洋室で使用する場合、加湿能力は0.8畳分(1.4㎡※広さ1m×1.4m)となります。
木造住宅…比較的気密性の低い築年数が20年程度経った木造家屋など。プレハブ洋室に比べ空気の出入りが多い構造。
プレハブ住宅…鉄筋コンクリート造のマンション、高断熱・気密性の高い住宅など。
和室…天井は木製パネル(米檜など)、床は畳、障子・ふすまなどがあることを想定(部屋自体の吸湿が多い)
洋室…天井・壁は壁紙(ビニールクロス)で覆われ、床はフローリングの想定(部屋自体の吸湿が少ない)
引用 Dainichi 必要加湿量計算フォーム
下図は室内で必要な加湿量が表になったものです。
実際にご自宅などの室内で必要な加湿量を調べるにはDainichi 必要加湿量計算フォームを参照ください。
水タンク容量
今回、ここが1番重要な比較ポイントかもしれません。
ポータブル式の水タンク容量は700mlなので、ボトル式500mlよりも水タンクの容量は大きいのですが、水をMAX線まで入れ、それぞれオートオフまでの稼働(共に約8時間)させた結果、
意外な事がわかりました。
容量が大きいポータブル式よりも容量が小さいタンク式の方が水の残量が多く残っていました。
同じ加湿量30ml/hでしかも、オートオフで電源が切れる時間が同じ(約8時間)にも関わらず、何故かポータブル式の方が水の残量が少ないのです。
さらに、ポータブル式は次のオートオフまで稼働させるには水を足さないと稼働できない量まで水が減っており、ボトル式はオートオフ2〜3日ぐらい使える水の量が残っています。
これについて細かく検証してみました。
MAX線までの水の量
まず、それぞれのMAXの線までの水の量を実際に測ってみました。
ポータブル式は公式で700mlとありますが、MAXの線までの水の量を測ると実際は750mlあり、
ボトル式は公式500mlに対し、MAX線の実際の量は540mlありました。
それぞれ、公式よりも水の入る量が多いのでこの点は良いと思います。
オートオフ後の水残量
さらに両製品を同時に稼働させてオートオフ(公式では約8時間)した状態での水の残量を測りました。
但し、オートオフ機能が働いた時点での残量なので実際にはそれぞれが同時間でオフにはなっていない可能性はあると思います。
注1:電源を入れてそのまま放置していたのでオートオフの時間差がどれくらいあるのかは確認していません。
注2:製品を実際に使ってみての残量を測った方が現実的だと判断したので意図的な同時オフもしていません。
では、オートオフ機能後の水の残量検証の結果ですが、
ポータブル式の残量は200ml。
ボトル式の残量は350ml。
やはり、ボトル式の方がタンク内に残っている水の残量は多い結果となりました。
下図はオートオフ後の実際の水の残量です。
ポータブル式は水タンクの容量が大きいので水を足さなくても何回か使えるのが利点だと思っていたのですが、寝る時(8時間の睡眠時間)にポータブル式を使う場合、毎日水を足さないと8時間は稼働できない事がわかりました。
実際の加湿量についての見解
これについて僕の勝手な予測ですが、加湿量30ml/hと表記したその後に続く±(プラスマイナス)の数値(ポータブル式は±15ml/h、ボトル式は±20ml/h)が水を使う量に影響している可能性があり、実際にはそれぞれの加湿量は違うのではないかと思います。
この±(プラスマイナス)の数値がどれぐらい加湿量に影響しているのか謎な点ではありますがボトル式の方が水を足さなくても長い時間加湿できるのは間違いありません。
ちなみに、ボトル式はMAXの線を超えて水の量を限界まで入れてみたら700mLまで入ったので実際にはオートオフ機能4回分まで使えそうです。
これらの検証結果は是非参考にしていただけたらと思います。
寝ている時の乾燥
前回の記事【2022年版】 3COINS スリーコインズ 卓上USBボトル加湿器は使えるのかでも書きましたが、僕は冬の季節で寝ている時に鼻の奥や口内の乾燥がひどくて、さらには喉が痛くなる症状があります。
今回のポータブル式も下図の様に枕元の顔付近に置いて寝てみました。
結果的にボトル式よりもポータブル式の方が加湿量は多いと思います。
これは上記で触れた水の減る量がボトル式よりも多いのでそれが影響しているのかもしれません。
寝ている時の乾燥が劇的に改善される訳ではないですが、明らかにポータブル式の方が乾燥は改善されます。
もし、寝ている時の加湿についてそこまでの差を感じないのであれば、8時間稼働で約3〜4回使えるボトル式の方が使い勝手は良いのかもしれません。
PC作業やデスクワークの時にも使用しましたが、ボトル式と同じく快適に過ごせる感覚の結果でした。
ライト機能
ポータブル式にはライト機能があります。
電源ボタンを長押しするとライトが点き、本体底面が光ります。
※正確には上フタ内部のライトが点灯して下部のPET部分から光が照らされる仕様です。
少し暗い所での撮影
真っ暗な状態での撮影
明るさは2段階になっており、操作は電源ボタン長押し→ライト高、再度長押し→ライト低で切り替わります。
就寝前などで使えそうです。
倒れても水がこぼれない!?
購入してから知ったのですが、箱に"倒れてもこぼれにくい設計なので〜"と記載があったので実際に試してみました。
横に倒してしばらくこのままにしてみましたが、水はこぼれていません。
そして更に横に倒した状態で稼働させてみました。
水蒸気が見えにくかったので黒いタオルを敷きます。
本体を転がしてみても水がこぼれる事がないので凄い!と思った瞬間、僕は1つ発見してしまいました笑
フタにある小さな穴(空気口?)から水がこぼれています。
これは恐らく、倒した状態で転がした時に漏れてきた様です。
この穴を下にした状態で横にしていると水が更にこぼれてきます。
元に戻してみても水が小さな穴(空気口?)から漏れているのがわかります。
"倒しても水がこぼれにくい"と記載があり、確かに倒した時に大量の水が漏れてくるような状態にはなりません。
しかし、絶対に水がこぼれない仕様ではないので特にデスクなどで使用する場合、周辺に電気機器がある環境では注意が必要です。
でも、この水がこぼれにくい構造は実際に使っていて重宝できる仕様だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回、3COINS スリーコインズのポータブル式加湿器とボトル式加湿器の違いについて比較と使った感想を書きました。
両方を使ってみた結果として、僕のおすすめは充電式ポータブル加湿器です。
共に同じ時間を稼働させた場合、タンク容量が大きい"ポータブル式の方が水の減る量は多い"というのは意外な結果でした。
タンク容量が大きいので、より長い時間稼働できると期待していましたが、少し残念な感は正直あります。
しかし、卓上USBボトル加湿器と比較した場合、加湿量が多く感じるのと電源ボタンがあり、そしてUSBコードが本体から脱着できるので持ち運びがしやすいなど、値段が1,000円高くなっても僕には使いやすい仕様でした。
でも、使用する環境などによってはポータブル式とボトル式のどちらを購入するかは悩み所になると思います。
寝ている時の加湿量を重視したい(使用環境や個人差あります)や、持ち運びを優先する場合はポータブル式。
デスクワークで使う、水の交換頻度を少なくしたい、持ち運びに不便さを求めないのであればボトル式なのかなと思います。
今回の比較が購入の参考になればと思います。
最後までありがとうございました。
3COINS 卓上USBボトル加湿器のレビューはこちら
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