仕事に行く途中、コンビニに寄って車に乗り込み、パワースタートボタンを押しても一切反応しない。
メーターパネルには"Pロック異常 駐車時には確実にパーキングブレーキをかけてください"の表示。
さらにスタートボタンを何回か押すと、右側に黄色のビックリマーク(!)の表示や、さらに"ハイブリッドシステムチェック 安全な場所で停車してください"も出てきた。
これはやばいと思いながらも、よく見ると車内のルームランプの光が暗い。
もしやと思い、外に出てキーレスでボタンを押してもロックがかからない。
この時点では何と無くだったが、もしやバッテリーか?と思い、ネットで調べるとやはりバッテリーが上がってしまっている症状の様でした。
JAFを呼んで対応してもらった結果、バッテリーが完全に上がっているとの事。
スイッチが入り、いつも通りプリウス君は動き出したが念の為にパワースタートをオフにして再度オンにしてみるとまた同じ症状。
このまま車に乗って仕事場所まで行く事は出来ても又エンジンがかからなくなるので、この日は自宅の駐車場に車を置いて仕事に向かいました。
昔に乗っていたガソリン車でバッテリー上がりの経験はあるが、一旦エンジンさえ始動してしまえば、少し乗ってからエンジンを切ってもセルがかかり、再度エンジンがかかった経験はある。
しかし、現代のハイブリッドカーにはその様な過去の経験は無駄の様です。
しかも、見た事の無いような表示が出てくるので困惑します笑
なので今回はプリウス30後期のバッテリー交換(補機バッテリー)を行いましたので参考になればと思いますので一旦、一通り記事を全部見て全体像を把握してから作業してください。
また、今回の作業につてはあくまでも自己責任で行なってください。
感電しないよう、電気を通さないゴム手袋や絶縁など十分に気をつけて下さい。
HV車のバッテリー交換時期
ハイブリッド車にはメインバッテリー※ハイブリッドバッテリー(駆動用)と補助バッテリー(補助)の2つが搭載されており、今回交換したバッテリーは補助バッテリーの方で補機バッテリーとも言います。
ガソリン車のバッテリー平均寿命は2年〜4年ですが、ハイブリッド車の補機バッテリー寿命期間は3年〜4年とされていますのでガソリン車よりバッテリーの寿命は若干ですが長いです。
もし、メインバッテリーの交換であれば素人には無理なのでディーラーなどの業者に依頼する必要があります。
メインバッテリーを交換する場合、費用が約13万、工賃が約5万でトータル18万前後となるそうです。
メインバッテリーの寿命は5年〜8年、若しくは10万キロとされていますが、よく調べると10年以上持つ、20万キロぐらい持つと書いてあるのを見かけ、実際にはどの程度の寿命なのかは正直僕の見解では定かではありません。
燃費が良く、ブレーキパッドが減りにくい、オイルも交換頻度が低い、税金も安いハイブリッドカーですが、メインバッテリーの交換は一気に費用が吹っ飛びますね。
ちなみに僕のプリウス君ですが、中古で約3万キロで購入し、今では12万キロとなっています。
新車登録(2013年)から10年経ち、12万キロ以上走っているのでそろそろメインバッテリーも寿命かもしれませんし、まだまだ走るのかもしれません。
また、あまり詳しくはないのですがメインバッテリー交換の予兆としては、電気走行距離が短くなるのが特徴の様です。
交換費用
オートバックス、イエローハットなど、カー用品店でプリウスの補機バッテリー交換費用は工賃含めて大体4万前後ぐらいかかります。
今回かかった費用はバッテリー代金16,150円でやってやりました。
(工具は持っていたので、工具代はうる覚えで4,000円ぐらいだったような...)
うる覚えの工具代含めて約2万円で交換できたので半額で済みましたが、頼むと結構高いです。
今回の補機バッテリー交換のやり方に関してはガソリン車と比べても違いは無いので、どこに依頼しても工賃自体は変わらないと思いますが、問題はバッテリーの費用だと思います。
僕は今回Amazonで16,150円(メーカーはBOSCH ボッシュ)でしたが、プリウス30対応の他のバッテリーを見ると最大で38,000円というのを発見しました。
カーショップに依頼した場合、バッテリーの価格自体が高くなる様です。
ガソリン車のバッテリーと比較するとハイブリッド車用の補機バッテリーは大体6,000円〜8,000円ぐらいは高くなるようです。
適合バッテリー
適合バッテリーに関してですが、どれが適合なのかすごく困惑しました。
バッテリーメーカーのサイトによって記載がバラバラで非常にわかりにくかったです。
結論から言うとプリウス30後期(DAA-ZVW30)はS46B24Rを選べば間違いないです。
年式やグレード、寒冷地仕様、HDDナビ搭載ありなし、オーディオレスなど適合バッテリーを検索していると色々出てきますが、S34B20Rというのも適合する様です。
しかし、S34B20RだとグレードやHDDナビによって容量不足となるのでよくわからないという方は若干値段が上がりますが、S46B24Rを購入してください。
2種類のバッテリーの違いは性能(容量)です。
※バッテリー型式についてはこちらを参照ください。
シガーソケットからの車載USB、後付けドライブレコーダー、社外品HDDナビ、ウーハースピーカー取り付けによるパワーアンプ等、電源を必要とするアクセサリーを多数付けている、AVシステム搭載を組んでいる方なら尚更S46B24Rが良いです。
実際にご自身が所有しているプリウスに搭載されているバッテリー型式を確認するのが1番早いのですが、僕は面倒だったのでネット調べてみましたが、調べる方がめんどくさかったです笑
ちなみに僕のプリウスは型式DAA-ZVW30 年式2013年10月 グレードSの寒冷地仕様で、オーディオはSDカード純正ナビNSZT-W62Gです。
後で確認してみましたが僕のプリウスに搭載されていたバッテリーはS46B24Rでした。
購入したバッテリー
僕が購入したバッテリーはBOSCH (ボッシュ)ハイテックHV 国産車 ハイブリッド車補機用バッテリー HTHV-S50B24Rです。
前述したバッテリー形式S46B24Rでは無いですが、サイズはそのままで性能(容量)がアップしたものになります。
外箱にもS46B24Rと交換できますと記載あります。
こちら本体。
Amazonで購入したのですが、レビューを見ると製造年月日が1年近く古い物が届いたとあったので一応確認してみました。
製造年月日を確認するには赤丸の刻印をみます。
2GR20と見えます。
こちらのサイトで見方を確認すると2022年7月20日というのが分かりましたので購入から3ヶ月前(執筆時)の物でそこまで古い物ではなかったので安心しました。
バックアップメモリー
プリウスのバッテリー交換の際、バックアップメモリーは必ず用意してください。
Amazonで1,300円ちょいです(2022年10月現在)
バックアップメモリーが必要な理由はバッテリーを交換した時にナビ設定が初期化される、パワーウインドーが運転席側から他の席が開けれない、バックカメラなどが初期化さてしまいます。
特にECU(エンジンコントロールユニット※何の事かよく分かりませんが走行燃費や電気供給系の模様です)のメモリーなど学習された物が初期化されてしまう様でバックアップなしでバッテリー交換を安易に考えていたら面倒臭そうです。
現代のHV車は昔のガソリン車とは大きく変わっている様ですので気をつけてください。
今回購入したバックアップメモリーはAmazon限定エーモン メモリーバックアップです。
商品の中身を確認すると単三電池8本を使用する物となっています。
メモリーバックアップというとデータを記憶する精密な電子機器のイメージでしたが、バッテリーを外している間に単三電池8本を使用して電源供給する物だと少し驚きました笑
次に工具です。
バッテリーを固定しているステーとプラスとマイナスのターミナルは全て10mmのボルト、ナットになっているのでラチェット式のメガネレンチとラチェットレンチ+10mmソケットで作業します。
実際はラチェットレンチ+10mmソケットは無くてもラチェット式メガネレンチだけで作業はできますが、効率的に2つの工具を使用しました。
補機バッテリー交換手順
では、本題の補機バッテリー交換手順になります。
補機バッテリー交換の前にメモリーバックアップを接続します。
ボンネットを開けます。
下図の赤丸の蓋を開けます※蓋は手で簡単に開ける事ができます。
蓋を開けると下図の様にヒューズ類が出てきます。
次に下図の赤いカバーを持ち上げます。
ここに前述したメモリーバックアップのプラス(赤いハサミ)を赤丸の位置に挟みます。
画像撮り忘れていたのですみません、、、
下部に実際に挟み込んだ遠目の画像あるのでそちらで確認ください。
次にマイナス(黒いハサミ)を下図の赤丸位置に挟みます。
拡大するとこんな感じです。
メモリーバックアップのプラスとマイマスを挟んだ状態です。
次に、トランクを開けて補機バッテリーを交換します。
今回、完全にバッテリーが上がっているので外側からトランクを開けようとボタンを押しても無反応だったので内側から開けます。
内側からトランクを開けるやり方はリア側にあるレバーを使って手動でトランクを開けます。
まずはリアトレーを外します。
※画像はトランクを開けた状態で撮影しています。
リアトレイを外したら、ハッチバックからちょうど下にあるカバーを外します。
※下図は車内から撮影したものでハッチバックは閉まっている状態です。
このカバーは手で簡単に外せます。
カバーを外したら下図に様に金属のレバーがあるのでこれを指で上に持ち上げるとカチャッと開くので手動でトランク(ハッチバック)が開けれます。
但し、金属製レバーを上に持ち上げながらじゃないとレバーが引っかかってトランク(ハッチバック)を開ける事ができません。
体が潜った状態で金属レバーを指で持ち上げながら、もう片方の手でトランク(ハッチバック)を開けるので開けるのにやりにくいし、けっこう重たかったです笑
力がある人は指一本で開けれるかもです笑
ちなみにこの金属レバーは下から覗きこまないと見えにくいのでスマホのライトなどを照らしながら作業してください。
トランクが空いたら下図の赤丸にある右側のカバーを手で外します。
カバーを外すと補機バッテリーが見えます。
さらに側面にあるカバーも外します。
側面のカバーは赤丸のある部分をつまむと簡単に外れます。
側面カバーを外したら次はバッテリーを固定するステーを赤丸2カ所のボルト、ナット(ともに10mm)それぞれを外します。
※下図の赤丸1カ所はナットを1つ外している状態です。
2カ所のボルトナットを外すとステーが外れます。
ステーに付いてるコネクターは外さなくても作業はできますが、今回は外して作業します。
コネクターを外す場合は下図のカプラーの爪部分を押しながら引き抜いてください。
そして次はバッテリーターミナルを外していきます。
外す順番は必ずマイナス→プラスの順で行ってください。
さらに、取り外したターミナル部分が他の金属部分に触れない様に注意してください。
まず、マイナスターミナル(ナット10mm)を外します。
僕の場合、ここはラチェットレンチが入らなかったのでメガネを使いました。
外したら軍手など使って他の金属部分に触れない様にターミナルに被せます。
次にプラスターミナルを外します。
赤いカバーがあるので持ち上げると接続している部分が出てきます。
これも10mmです。
ここではメガネでもラチェットレンチでも両方使えます。
マイナスの時と同じ様に軍手などで被せて金属部分に触れない様にします。
次にガス抜きホースを抜きます。
これは手で簡単に取り外せます。
ここまでの作業で補機バッテリーを外す事ができます。
そして新しいバッテリーを設置します。
ここからの手順は取り外した順番と逆に作業していきます。
まずはガス抜きホースを取り付けます。
こちらも手で奥まで差し込んでしっかりと取り付けます。
プラスのターミナルを取り付けます。
そしてマイナスターミナルを取り付けます。
バッテリーを固定しているステーにコネクターを取り付け、ナットとボルトでステーを固定します。
あとはカバー類を元に戻していきます。
最後にボンネット側のバックアップメモリーを最初に取り付けた順番とは逆にマイナス→プラスの順に外していきます。
これで作業は完了です。
作業後の確認
補機バッテリーを交換した後に確認する事があります。
・運転席側にあるパワーウインドーのスイッチは全席稼働するかどうか
・ナビの設定等
・ハッチバックボタンの動作
です。
パワーウインドーが作動しない場合は各ドアにあるそれぞれのウインドーボタンで一旦全開に開け、その後に閉めるスイッチで窓を完全に閉めたままスイッチを数秒間入れっぱなしにすると元に戻るそうです。
ナビの場合、画面に新しい車両へ付け替えましたか?の表示が出た場合、いいえを選択して下さい。
はいを選択してしまうとバックガイドラインが消えてしまうそうです。
この場合、ハンドルを右と左にそれぞれ全開まで切る事で元に戻ります。
そして今回僕の場合、外からのハッチバックのスイッチが効かなくなっていたので一瞬焦りましたが、運転席側にあるドアのロック、アンロックのボタンを押す事で復活しました。
あと、ナビについてですが、設定したミュージックイコライザーがリセットされていました。
バッテリーが上がってから交換するまで約1週間放置していた所為かもしれません。
まとめ
プリウス30後期の補機バッテリー交換について如何でしたでしょうか。
作業自体は簡単に出来ますが、特に感電やターミナル部分の接触には十分気をつけて下さい。
最後までありがとうございました。
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